令和55月1日

 

 

  第25回ワールドユースミーティング審査規定

 

 1 目的

  本規定は、第25回ワールドユースミーティングで実施される日本の高校生、大学とアジアを中心とする海外の青年との協働英語プレゼンテーションの評価に関する規定である。

 

 2 手順及び評価表

(1)観点1 英語コミュニケーション

 本大会は、英語を外国語として学ぶ高校生、大学生が海外の青年たちとグループを組み協働英語プレゼンテーションを作成し、英語での論議を深める大会です。英語コミュニケーションの観点から、特に、アジア諸国の高校生、学生がプレゼンテーション(言葉による意思伝達、発話力)に焦点を当てた英語活用を促進する大会です。したがってその審査基準は、自分の主張があるか、英語を日常的に使わないアジアの高校生へ支援の工夫があるか、分かりやすい英語が使われているかなどです。また国際的なチームワークが形成されているかなど、英語プレゼンテーションを評価するものです。次の評価表を活用し、参加者間で周知するとともに、大会の審査の規定といたします。

 

Presentation Criteria

Communicative Presentation

Audience interaction

content

5

Able to express one’s feelings and thoughts in English while synchronizing with the audience's interests.

Adjust speech speed and word level based on the reactions and expressions of Audience.

Audience Matters

Be aware of being in-person and interact with the audience appropriately.The passion for the topic is expressed through body language.

Efforts are made to engage the audience and increase their interest

Clear argument and effective use of media. Able to present basic data in audience-friendly format.

4

Need to be more thoughtful about the way to speak and the flow of speech.

Even though able to convey the message, should use more short and simple sentences in spoken language.

Choose words for the level of audience, around 2,500 words.

Adequate response to facial direction and body orientation.

Making an effort to adjust tone of language to match audience's comprehension level.

Clear explanation of data and proposals.

Simple and clear slides but has room for improvement.

Good research perspective.

3

Able to express one’s surface ideas.

The presentation lacks support for audience comprehension.

need to put more emotions and feelings into

English.

speaking in a loud voice.

Weak use of questioning to take advantage of face-to-face communication.

Insufficient understanding of audience reaction resulting in a subpar presentation.

Basic structure is good, but lacks tailored data processing for intended audience

 ending in general explanations.

2

Poor microphone handling.

Voice is low.

Reading in a flat and monotonous tone, focusing on memorized English.

Pronunciation is not accurate.  

Lacks audience engagement.

English proficiency is inadequate.

too flat/bland delivery.

No clear problem statement, only presenting data. Too much information on one page. No supporting evidence for the argument.

1

  Voice is hard to catch up  understandable. Pronunciation mistakes are frequent.

Reading presentation lacking of audience engagement.

bland and monotonous presentation, with no provided source and information were pasted without context or analysis.

 

(2)ICT活用能力と英語プレゼンテーション

  参加者は教科「情報」等のICT活用の基礎を身に着けて参加しています。これらの学修がなされているのかも審査の基準とします。情報活用能力の視点、パフォーマンス評価の視点からも、大会で行われるプレゼンテーションの審査を行います。審査員が共有しております英語コミュニケーションに追加されるパフォーマンス評価項目は以下の通りです。

 なお 審査には、情報学(博士)や国際学会参加経験のある研究者たちが行います。

 

 

確認項目

 内容

実践・ポイント

1全体のデザイン

1-1コア

メッセージ

聞き手にコアメッセージが残ったか?

 

何をつたえたいか30秒で言えるか。

1-2

ファイル

KISS

KEEP it Simple and Smart  

 

 

ストーリー 

箇条書き 写真1

の要素を満たしているか

1-3

全体を把握

いいプレゼンテーションとは

1聞き手の理解

2自分の理解 

3状況の理解

自分がどう映っているか、意識しているか

 

1-4

プレゼン力

プレゼン能力のチェック方法 

1丁寧な発話 

2ブロックでファイルを作る 

3プレゼンターの立場を明確に 

全体の柱

私の思い、願い、明確に

1-5

成長

何点レベルの プレゼンを目指す? 

大きな声 顔の向き 質問を入れる

インタラクションが取れているか

2ファイルの作成

2-1トピック

3つのトピックに絞ってあるか  

流れがあるか?Me,we, Now

2-2情から知

まず 画像 そして テキスト   

聞き手の感情の流れを作っているか

2-3

引き込む文

テキストは箇条書き

聞きたいと思わせるキーワード配置

3から4つの箇条書き

2-4スピード

話すスピードは1分間130ワード     

少しゆっくりめで話せているか

3 話す力・伝える力

3-1

ストーリー

ストーリーがありますか?

何回も同じように語れますか  

何回も同じように語れるか  CMの例

 

3-2トピックの印象化

欠かすことのできない 絵(トピック) を3つ 

図、写真でトピックを語っていますか?

3-3自分姿を意識

Me, WE and Now の理解(オバマ話法)

 

自分のこと、私たちの問題、そしてなすべきこと

3-4

グループワーク

 数人でのプレゼンテーション

話さない人の態度は重要

聞き手にどう映っているのか意識できるか

3-5スタートの声

スタート 笑顔 元気な声 心をノック

さあ始まり、空気を変えよう

3-6

目線の移動

質問で流れを作る

聞き手の関心、心の流れ 

質問をいれて、心の向きを掴もう

3-7 声で描くという意識

声と絵を変える  

 

キーワードの前では間を持つ、リズムある話法

 

2 審査員

 審査員はワールドユースミーティング教員実行員がその候補者を推挙する。言語学として英語教育だけでなく、国際理解教育、ICT活用能力の評価の知見を有する研究者に依頼する。特に今後の教育現場に資する発信型英語コミュニケーションのロールモデルを選ぶ役割を依頼する。       

 

3 審査会場並びに審査に関する環境など

  審査はこれまで24年間実践してきた方法により行われる。プレゼンテーション時間は入退場を含めて10分間行われる。この間審査員は約7メートル離れた全体を見通せる場所に着席に、前述の評価基準に沿って点数をつける。

 プレゼンテーション実施時における環境は、無線マイク2本であり、使用pcWindows11とし、中央スクリーンに表示される。利用ソフトはWindows対応のプレゼンテーション・ソフトウエアとし、表示スライドに動画(MP4wmvなど)を含めてもよい。

 

審査の手順

 各審査員は審査項目にしたがって、審査会の後4グループを選考する。これらは優秀作品として、Grand Prize、プラチナ賞が与えられる。

 4グループは文部科学大臣賞の選考対象となる。 2日に審査委員、専門家による評価とその観点の説明が、参加者全体に対して行われる。

 

5 審査員によるフィードバック

 2日目午後のイベント、小グループによる相互評価の後の全体会で、審査員を代表して互選により先行された審査委員長が全体評価と、文部科学大臣賞受賞校の評価を行う。評価の観点は、発信型英語コミュニケーション、情報活用能力、アジアにおける英語活用など、国際思考力を高める視点から行われる。

 

6 本規定の効力

 本規定は、2023411日に起草され、202361日にワールドユースミーティング・ウェブサイトに公示される。評価の視点は英語版でも公開され、海外参加者へ周知する。