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ールドユースミーティング発表前夜、宿泊先となったホテルの会議室は熱気にあふれていた。様々な国の言葉が飛び交い、様々な論議が飛び交っていた。
打ち合わせの会場となった会議室には、パソコンを囲んで最後の打ち合わせをするグループが随所に見られた。それらのパソコンにはプレゼンテーションの資料がデジタル化され保存されていた。さらにインターネットの利用やファイルのやり取りをスムーズにするために、パソコンはネットワークでつながれていた。
ホテルの会議室は熱気にあふれて
会議室はけして狭いものではなかったが、熱気あふれる論議と様々な言語が入り混じり混沌とした様相を呈していた。
様々な国の言葉が飛び交い
異国間での会話は主に英語で、さらに様々な言語が飛び交い、それに合わせてパソコンも様々な言語のものが使われていた。
パソコンを囲んで
ノートパソコンには、液晶ディスプレイが使われているが広角視野が狭いため、あまり大人数ではみることが難しい。またパソコンを囲んで打ち合わせをする場合にも紙などに出力された資料は欠かせないものである。
最後の打ち合わせ
発表のパートナー校と実際にあったのがその日というのがほとんどである。そのため、その打ち合わせなどには長時間を要した。
プレゼンテーション資料がデジタル化
プレゼンテーションに使われる資料は、発表用のシートや発表原稿、他にも発表の題材となる統計データなどを全てデジタル化してコンピュータ内に収めている学校がある。透明なOHPシートやスライド写真は一枚も使われなかった。
プレゼンテーション用のソフトはMicorosoft社のパワーポイントが使用された。
インターネットの利用
主に使われたのは、ウェブページの閲覧と電子メールであった。
ファイルのやり取りをスムーズに
大量の画像などを含むために、プレゼンテーション用のデジタルシートなどはファイルの容量が大きくなる傾向にある。コンピュータ間のファイルのやり取りには、フロッピーディスクなどの外部記憶機器を用いるものと、コンピュータ同士を直接つないでやり取りする方法がある。当然、コンピュータ同士を直接つないだほうがファイルのやり取りがスムーズにできる。
ネットワーク
発表前夜のホテルでのコンピュータの構成 |
今回様々なサービスを提供するために用いたシステムはWindows95や98に付属している「Microsoftネットワーク共有サービス」と「TCP/IP」を組み合わせてファイルとプリンタを共有を行った。ネットワークを構成することにより大容量のファイルをスムーズにやり取りできたり、他のコンピュータにつながっているプリンタから印刷できるなどの利点がある。
発 |
表当日の朝、ホテルの会議室では発表原稿の最終確認をするなど、朝早くから続々と人が集まっていた。ほとんど徹夜で準備をしていたグループもあり、眠たい目をこすりながら発表の最終確認を行っていた。
サーバにも続々と各グループのプレゼンテーション資料が集まり、プリンタも発表原稿の出力に大忙しである。ファイルのやり取りは、原則としてMOとネットワーク経由で受け付けていたが、両方とも使えずに、FDにファイルを分割して受け取るといったこともあった。
プレゼンテーション資料
発表に使われるプレゼンテーションの資料は英語版と日本語版の二つが別々に作られている。サーバの一ヶ所に集められた後は、それらを分類し、発表の順番に並べ替える作業を行って発表に備えた。
MOディスク・ドライブ(Magneto Optical Disk, Drive)
MOディスクは、フロッピーディスクを少し分厚くしたような記憶媒体で、MOドライブはそれに情報を書き込むための装置である。日本では大容量の外部記憶装置として普及している。そのディスクに書き込める容量は、最新のものでは1ギガバイトを超える。
ファイルを分割して
一つのファイルの容量が、記録しようとする記憶装置より大きくなってしまった場合、ファイルを分割して保存する必要がある。一枚ずつディスクを入れ替えたりと結構煩雑な作業になる。
発表会場の構成図 観客席 |
会 |
場の国際交流センターのメインスクリーンとサブスクリーンには液晶プロジェクタを使って英語版と、日本語版それぞれのプレゼンテーションのシートが表示されていく。その裏で、ぎりぎりまで修正したシートをメインスクリーンとサブスクリーン用のパソコンにネットワークを通じて送られていく。
そのとき突然、メインスクリーンの画面が消える。急いで予備のパソコンにつなぎ替える。予備のパソコンが替わって画像を送りつづけ、その間にメインのコンピュータは復旧し無事に発表を終えることができた。
ネットワークを通じて送られて
発表に使われたパソコンは予備を含めて3台あるが、故障をした場合を考えて全てのパソコンでプレゼンテーションの同じファイルをコピーしていた。
突然、メインスクリーンの画面が消える
原因はコンセントが抜けてしまったためであった。ちょうど発表が結論の部分に入っていたため大きな問題にはならなかった。
予備のパソコン
いつでも切り替えられるように、常にメインのパソコンと同じシートを出すなど相当の準備が必要である。それでも、切り替えは手動で行うため数十秒の時間が必要である。
技術的な情報
インターネット接続の共有
電話回線が一本しかない場合、基本的にインターネットには一台のパソコンしかつなぐことができない。しかし、この機能を使えば、インターネットにつながっているパソコンとLANで接続されているパソコンからもインターネットに接続できるようになる。
この機能を利用するためにはパソコンに、Windows98 Second Edhitionまたは、Windows2000が搭載されている必要がある。この機能はダイアルアップルータに相当するものである。
ブラウザに他の言語を表示する
日本語のWindowsを搭載したパソコンは原則として英語と日本語しか表示できないが無償で入手できるソフトウェアを組み込むことで、中国語やハングルなども表示することができる。Windows98では[スタート]→[設定]→[Windows Update]より入手することができる。
ファイルを分割する方法
ファイルの容量が大きくて、一枚のフロッピーディスクに入りきらない場合、そのファイルをいくつかに分割して、複数枚のフロッピーディスクに保存する必要がある。そのためのソフトウェアは様々なものが出回っているが、一番手軽なものに、Windows95以降のOSに付属している「Microsoft Backup」がある。このソフトは、各国のWindowsに付属しているため、他国語のWindowsともデータをやり取りできる。ワールドユースミーティングのときにも、ドイツ語と日本語のWindowsの間でこの方法を使ってファイルのやり取りをした。
ホテルの電話回線を使ってインターネット
最近のビジネスホテルなどでは、電話などにデータ通信用のモジュラージャックなどがはじめから搭載されているものがある。その場合は、外線をかける手順でつなぐことができる。ただし、ホテルの構内交換機などを経由するために通信速度が遅くなることもある。また、そういった設備がないホテルでもフロントに問い合わせると用意してもらえることもある。ただし、海外で接続する場合は回線方式の違いなど注意が必要である。
電源の確保
海外にノートパソコンを持ち込んで使用する場合、一番問題になるのは電源の確保である。精密機器であるコンピュータは電源プラグの形状を変えただけでは動かないばかりか故障する場合もあるからだ。
まず、ノートパソコンの場合説明書を確認するかACアダプタに表示されている対応電圧を確認する。表示がない場合などは使わないほうが無難である。
デスクトップやタワーパソコンには、電源ユニット部分に切り替えスイッチがあることがある。
Windows98SE(Windows98 Second Edhition)について
Windows98のマイナーバージョンアップの製品。問題点の修正と機能の追加が行われている。現在販売されているパソコンの大部分にインストールされている。今回使用した「インターネット接続の共有」はこのWindows98SEから新たに搭載された機能である。
柳生 英俊